逆流性食道炎とバレット食道|食道がんのリスクは?|治療方法は?

食後少し時間がたったころに、いわゆる「胸焼け」を感じることがありませんか?誰しも多少なりあるかと思います。ちょっと食べ過ぎちゃったな、脂っこいもの食べちゃったな、というときに起きます。

胸やけと同じような逆流性食道炎という言葉もよく耳にします。自分はこの逆流性食道炎で現在治療を受けています。

胸焼けはわかります。では、逆流性食道炎とは何でしょう。

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逆流性食道炎とは

胸焼けは、胃から食道にかけて文字通りジリジリと焼けるような不快感を伴う症状のことです。

原因は、食べ過ぎなどで胃酸が出すぎてしまい、食道に逆流することから起きます。そのほか、刺激の強いものや消化に時間のかかるものなどを食べたり、アルコールを摂りすぎたりすることでも起きます。

胸焼けは誰でも普通にあると思いますが、問題は、胸焼けを慢性的に起こしていると、胃酸により食道がただれて炎症を起こしてしまうことです。この炎症を「逆流性食道炎」といいます。似たような症状で「逆流性胃腸炎」というものがありますが、炎症を起こしている場所が胃腸になります。

胃の中では、食べたものを消化するために胃酸を出しています。胃酸は非常に酸性の強いものですが、胃壁はこの酸に耐えられるようになっています。しかし、食道は胃酸に対する防御機能がないため、胃酸に繰り返し晒されていると炎症を起こしてしまいます。

逆流性食道炎になってしまったら、確実に治療しましょう。そのまま放っておくと危険だからです。放置していると、単なる炎症にとどまらず、バレット食道から「食道がん」に発展する可能性があるからです。

逆流性食道炎からバレット食道

ここで自分の逆流性食道炎からバレット食道までに至った経緯についてお話しておきます。

胸焼けが起きたとしても時間がたてば徐々に治まってきます。治まってしまえば、あのジリジリとした不快感のことも忘れてしまい、また食べ過ぎてしまいがちです。自分はそれで悪化しました。懲りずに何度も食べ過ぎて胸焼けを繰り返してしました。

そして、結果、逆流性食道炎になってしまいました。

食べすぎ、飲みすぎ、甘いもの好き、辛いもの好き、脂っこいもの好き、コーヒー大好き…。何か食べれば必ずと言っていいくらい胸焼けを起こしていました。まさに逆流性食道炎になるべくしてなったって感じです。

ピークの頃は、朝起き抜けに水を飲んだだけでジリジリすることがありしました。相当炎症が深刻化していたのでしょう。さすがにこれはちょっとマズいと病院に行ったところ、見事に逆流性食道炎との診断でした。また、食道には逆流を防ぐ弁の役割を果たすがありますが、この弁がバカになってしまった「食道裂孔ヘルニア」との診断も下っています。食道裂孔ヘルニアだと逆流がしやすくなってしまうのです。

逆流性食道炎の治療で1年間ほど通院しました。その間は先生の言いつけどおり、飲食に気をつかい、処方されたクスリもきちんと飲みました。そのおかげで徐々に症状は改善し、とりあえず様子を見ることになり、いったん通院は終わりました。

しかし、習慣って変えられないんですね。あの辛かったこともだんだん忘れていき、数年かけて徐々に徐々に以前の食生活に戻っていきました。

しかしそうなっても、クスリで改善することを一度経験しています。(実際にはクスリでは根本治療には至ってなかったのですが、治ったと思い込んでいました。)

最悪また病院でクスリを処方してもらえばいいやって感じで、以前のように食生活を改めたりしませんでした。

その後の人間ドックの診断結果で、いつもの逆流性食道炎とともに「バレット食道」なる見慣れない文字が登場してまいりました。「バレット?なんだろう、逆流性食道炎の種類かな」ぐらいにしか思わずあまり気に留めませんでした。

で、最近。ネットで何気に逆流性食道炎のことを調べていると、「バレット食道」の文字が目に入りました。ああバレット、そういえばこれって結局何なんだろうと読んでみました。

読み進んでいくうちに、背中に冷たいものがツツーッと流れ落ちました。

バレット食道は食道がんになる率が通常の30から125倍

え、食道がん?!ガーン!…さ・さんじゅうから、ひゃくにじゅうごばい!ガガーン!…

バレット侮ってた~…

バレット食道とは

逆流性食道炎を繰り返し起こしていると、本来の食道粘膜(扁平上皮)が胃粘膜(円柱上皮)に近い 粘膜に置き換わっていきす。この粘膜をバレット粘膜といい、食道腺癌(バレット腺癌)に移行する率が高いと考えられています。

実は、ずいぶん前に父親の弟つまり叔父が食道がんで亡くなっているのです。生前、叔父はお酒がすきで特にワイン好きでした。かつ喫煙者でもありました。書斎にこもって好きなワインを飲みながら煙草をくゆらせる。そんな姿を何度か目にしていました。亡くなったあと親父が、あいつはワイン飲みすぎでヘビースモーカーだったからなって言っていたのをよく覚えています。

自分はタバコを吸わないし、最近はお酒もほとんど飲まないし、だから大丈夫、みたいな変な自信を持っていました。でも、食道がんのことはずっと気になってはいました。

そうなってくると急に弱気になります。叔父→DNA近い→体質似ている→がんになりやすい→バレット食道→食道がん…と思うと恐ろしくなってきました。

これはいかんぞ!もう遅いかもしれない、でもこのまま手を拱いていたら本当になっちゃうぞ!てことで、今まで中途半端だった逆流性食道炎の対策について、本気で取り組むことを決心しました。

バレット食道は食道がんに移行しやすいのか

高い発生率は欧米の数値だった

それとともに、バレット食道が本当に食道がんに移行しやすいのか改めてもう一度よく調べなおしてみました。そして、食道がん発生率30から125倍という数値は欧米におけるものであって、内視鏡技術の発達した日本ではその数値が直接当て嵌まらないということがわかりました。欧米より日本の方が内視鏡検査の精度が高いことからバレット食道との診断結果になりやすいということもあります。しかし、日本においても食生活の欧米化などに伴い、バレット食道も増加していくことが懸念され、注意が必要なことには変わりません。

LSBEとSSBE

バレット食道は、症状の程度により、発がんリスクが比較的高いLSBE(long segment Barrett esophagus)と、比較的軽いSSBE(short segment Barrett esophagus)とがあり、日本においてはSSBEがほとんどで、LSBEの症例は少ないとのことです。
裏を返せば、まず自分のバレット食道がLSBEなのかSSBEなのかが判れば、発がんのリスクがどの程度かわかると言えます。

追跡調査でわかったこと

ある大学病院で、バレット食道の患者を5年間追跡調査した結果、バレット食道から実際に食道腺がんに移行する率は年間1パーセント未満で、従来考えられてきた数値より低いという結果が報告がされています。
もっとも、一般と較べた場合、食道腺がんへの移行リスクは11倍と高率であることから、やはりバレット食道は注意が必要なのは間違いないようです。

バレット食道の治療方法

前述のとおり、バレット食道との診断がされたとしても、直ちに食道がんに移行しやすいというほどではなさそうで少しはホッとしましたが、その危険はあるという認識は絶対持っておくべきです。

バレット食道の治療法についてですが、現在のところ確実な方法は確立されていないようです。患部をレーザーメスで焼いたり、切り取ったりする方法もあるようですが、どの方法が適しているのか、また効果があるのかはまだよくわかっていません。

バレット食道と診断された場合、治療や検査の方法については主治医と相談する必要があります。

自分も担当医にバレット食道のことを相談しました。確かにバレット食道ではあるが食道ガンを心配するほどではない。しかしこのまま逆流性食道炎を放置しておくこともよくないのでしっかり治療しましょうとも言われました。

本気対策

食べるもの・食べ方について

逆流性食道炎は、しっかり病院にかかり薬を処方してもらうのは当然ですが、それとは別に、食事や生活習慣を改善する対応も重要です。

まず第一に「食後必ずといっていいほど胸焼けするもの」という食べ物は経験でわかっていると思います。胸やけが起きた場合、食べたものや量などをメモしておき、そういったものを極力控えるようにすることです。

  • お餅

自分の場合はお餅を食べてだいぶ時間がたったころ胸焼けの症状が現れてきます。必ずと言っていいほど起きます。消化に時間がかかることから胃酸の分泌が多くなるからと思われます。

  • ご飯 + 味噌汁
  • あんこの入った和菓子 + お茶
  • ケーキ + コーヒー・紅茶

上記はいずれも「固形物+液体」の組み合わせで、固形物が液体を吸って膨らんだことから括約筋が緩み逆流しやすくなると思われます。

  • コンビニ弁当に入っている揚げ物(コロッケ等)

揚げ物の油は、括約筋を緩める作用が働くと思われます。コンビニ弁当の揚げ物は特に顕著です。

以上はあくまでわたくし個人の場合で、人それぞれ違うと思います。日ごろから胸焼けを起こしやすいものを特定しておくことが大事だと思います。

<一般的に胸焼けの原因となると言われているもの>

  • 消化の悪いもの
  • 脂っこいもの
  • 辛い物や酸っぱいものなど刺激の強いもの
  • コーヒー
  • お酒
  • 喫煙

胸焼けの原因となるものでも、少量であれば大丈夫な場合が多いです。

逆に、あまり胸焼けの原因とならないものや刺激のない食材などでも、食べ過ぎるとダメです。どんな場合でも「食べ過ぎ」は厳禁ですね。

食後の過ごし方について

食事のあと、ソファーに寝っころがってテレビを見ていたり、パソコンの前に座って動画を見ていたりすると、だんだん胸のあたりがジリジリしてくることがあります。

姿勢を正しくしていないことから胃が圧迫され、逆流しやすくなるからなんだと思います。自分の場合は食道裂孔ヘルニアですからなおさら逆流しやすい体質です。であれば、姿勢を正しくしていればいいじゃないかと言うと、長時間姿勢正しくというのも辛いですよね。

で、自分がやったことと言えば、ウォーキングです。

食後すぐではなく、30分~60分ほど時間をあけてからウォーキングに出かけました。

ウォーキングをするということで姿勢が正しくなるので、胃が圧迫されず逆流が起きにくいからだと思います。

また、食後に運動すると胃への血流が阻害され消化が悪くなると言われますが、極端に激しい運動でなければ消化作用にはさほど影響しないそうです。

食後のウォーキング、これお奨めです。この習慣のおかげで本当に胸焼けが起きにくくなりました。ただし、ウォーキングをやめられなくなりました。まあ、色んな意味で健康にはいいことですからね。ウォーキングに関して詳しくはこちらをご覧ください

食後の就寝について

胃の中にまだ食べたものが残った状態で寝ると、確実に逆流を起こします。

自分の経験上、食後3時間ぐらいで寝に入るとNGの場合が多いです。まあ、何を食べたか、どのくらいの量食べたかによるので一概には言えませんが、4時間ぐらいあけると大丈夫な感覚です。就寝が11時ごろとすれば夕飯は7時ごろまでに済ませるって感じです。

寝るときの姿勢ですが、胃という臓器の形や位置の関係上、一般的には左を下にして横になるのがよいようです。

それから頭を高い位置にすることも効果的です。枕を高くすればいいのですが、あまり高くしすぎると今度は首が痛くなってしまいます。ですので、自分は敷布団の下にタオルなどを挟んで上半身の高さを上げていました。タオルの枚数で高さを調節することが出来ます。

あまり厚すぎると今度は腰に負担がきますのでほどほどの高さで。

でも胸焼けが起きてしまったら

いろいろ対策について述べてきましたが、やはり胸焼けというのは起きてしまうことがあります。会社の飲み会やら、おつきあいの食事など、どうしても食べ過ぎたり飲みすぎたりしちゃいますよね。そのあとのジリジリと焼ける感じ、辛いです。

胸焼けが起きてしまった場合、通常は胃薬を飲んだりしますが、手元に胃薬がない場合は困ってしまいます。こういう場合、自分は「ガム」を噛みます。不思議とガムを噛むと胸焼けが治まってきます。特にミント系のガムがいいです。ミントの清涼感とともにスーッと胸焼けが引いていきます。ガムを噛むことにより唾液の分泌が促され、唾液が胃酸を中和するという訳です。

これは、自分が学生時代に某薬局チェーン店でアルバイトをしていた際、胸焼けのお客さんが薬を買いに来た時のことです。薬剤師さんが薬を渡しながら「胃薬がない場合はガムを噛むとスーッと治まりますよ」って話していたのを覚えていたからです。

当時は胸焼けという症状がどういうものか知らなかったのですが、その後胸焼けに悩むようになった時に、ふと思い出して試してみた結果、本当に効果があったのです。ミント系のガムが効果的ですがミント系じゃなくても大丈夫です。あと、ガムがなくてもアメなどでもある程度効果はあります。

また、クスリもガムもアメもない場合、これも経験上のことですが、水を少し飲むと胸焼けが軽くなることがありました。胸がジリジリして辛くて、なかばヤケクソで水を飲んだら不思議と軽くなったのです。あとで知ったことですが、水を飲むことで食道を刺激していた胃酸が薄められ、胸焼けが軽減するということらしいです。

以上のように、自分は食べものの内容やタイミング、量、食後の過ごし方、などに気をつかい、逆流が極力起きないように努めています。なってしまったバレット食道そのものは治らないと思われますが、今後逆流を起こさせないようすればバッレと食道の進行は抑えられると思います。勿論病院にかかり薬も服用しており、定期的に内視鏡検査をしていますが、肝心なのは普段の食生活だと思います。

自分の経験から、逆流性食道炎にならないために一番大切なこと、それは食べ過ぎないこと、飲みすぎないこと。これにつきると思います。

まとめ

  • 食べ過ぎに注意する。多少脂っこくても辛くても食べ過ぎなければ大丈夫
  • 胸焼けを起こす食べ物を把握しておき、これらを食べることをなるべく控える
  • 食後ウォーキングに出かける
  • 食後から就寝まで4時間あける
  • 就寝時は頭を高くするか上半身を高くする
  • 胸焼けが起きてしまったときの緊急対策はガムを噛むか水を飲む
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