一酸化窒素(NO)で血管拡張|成人病や頭髪に有効|コロナにも効果あり?

最近放映された、NHKガッテンの「たった2分で血圧低下」が非常に興味深い内容でした。参考になると思うのでご紹介します。

番組タイトルは「たった2分で血圧低下」、つまり血圧が高い状態から2分で血圧を下げる方法の紹介ということでしたが、効果は血圧だけではありません。
自分としてはむしろ血圧以外の部分が印象的でした。

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ニギニギで一酸化窒素(NO)を放出

2分で血圧を下げる方法ですが、簡単な「あること」をするだけなんです。
それは「手をニギニギする」だけ。
握力を鍛える時などによくやる運動と似ています。
番組内で実験をしたところ、ニギニギを2分間すると血圧が下がるのです。
いったいどういうことなのでしょうか。

実は、この「ニギニギ」で筋肉を使うため血流が増します。血流が増すと、血管の内壁(内皮細胞)が刺激されて一酸化窒素(NO)が血液内に放出されます。
この「NO」には血管を拡張する働きがあります。血管が拡張することで血管内の圧力、つまり血圧が下がるのです。実にシンプルですが驚きですよね。

 

ダイナマイト工場の労働者は発作が起きなかった

ダイナマイトの原料はニトログリセリンです。ご存じの方もいるでしょうが、ニトログリセリンは心臓に持病のある人の携行薬として知られています。心臓発作が起きたらニトログリセリンを飲むと発作が治まるってやつ。昔から心臓発作にニトログリセリンというのは知ってはいましたが、不思議だなぁとは思っていました。

心臓発作にニトログリセリンが効くってわかったのは100年も前の話しです。ダイナマイト工場で働く心臓に持病のある労働者が、工場内にいる時は発作が起きず、休みで家にいるときは発作が起きていたそうです。そして、どうやらダイナマイトの原料であるニトログリセリンに発作を抑える作用があるとわかったそうです。しかしそれがなぜなのかはどうしてもわかりませんでした。

体内に取り込まれたニトログリセリンから「NO」が出来て、それが効くんだとわかったのはごく最近のようです。面白い話しですね。

では、このニギニギのやり方です。

「ニギニギ」のやり方

  • 手を心臓より下の位置に置き、1秒に1回のペースで片手を軽くグーパーする
  • 立っていても、座っていてもどちらでもOK
  • 右手・左手を交互に1分ずつやる(両手同時だと血圧が急上昇する恐れがある)
  • 呼吸は自然な状態で
  • 左右1分ずつを1セットで1日1~2回、毎日やる

以上です。
片手ずつ2分やると血圧は確かに下がります。しかしこの効果は一時的なもので、放っておけばまた高血圧に戻ってしまいます。これを毎日やることで、日常の血圧も下がっていくとのことです。

NO放出:ニギニギ以外の方法

実は、ニギニギ以外にも血管から「NO」を放出することができます。

有酸素運動
ウォーキングなどの有酸素運動をするとニギニギと同じで血流が増します。血流が増せば「NO」が放出されるのは同じ理屈ですね。

入浴
暖かいお風呂に入ると血流が増し「NO」が放出されます。

マッサージ
身体をマッサージすることで血管を刺激しNOが放出されます。
このマッサージで「NO」というのは別の番組でもやっていました。その番組では指や腕を揉む方法を紹介していました。
指は、右(左)手で左(右)手の指を1本ずつ揉むだけ。1本10秒ぐらい。
腕は、片方の手で反対側の手首から肘にかけてを揉むだけ。30秒程度。
自分も暇なときよくやってます。

飲みもの・食べもの
飲みものや食べものの中で、「NO」を生み出す「酵素」を活性化するものもあります。
・青魚
・緑茶
・緑黄色野菜
・ピーナッツ
・ブラックチョコレート
・ワインなどのアルコール(目安1杯)

成人病への効果

「NO」の効果は血圧を下げるだけではありません。様々な成人病に対しても効果をもたらします。

狭心症・心筋梗塞
ダイナマイト工場の話しにもあったように、心不全系の疾患に効果があります。

動脈硬化
「NO」は血管を拡張する働きがあるだけではなく、血管の柔軟性を保つ効果もあります。つまり動脈硬化などにも効果があるということです。

育毛
これは成人病対策ではありませんが「NO」と関係があるので、ついでにご紹介します。
頭髪が薄くなる原因として頭皮の血流悪化が挙げられます。血流が悪くなれば毛母細胞に栄養や酸素が行き渡らなくなり、結果として頭髪がやせ衰えていき、やがては禿げ頭に…。

ヘッドスパというワードをよく聞きますが、頭皮マッサージで血行を良くし、育毛効果を高める方法です。これも「NO」効果が関係しそうですよね。マッサージすることで血管が刺激され「NO」が出て血管拡張、血流が増えて毛母細胞に栄養が行くようになります。ヘッドスパはやはり効果があるんですね。
ここでポイントがあります。マッサージには揉んだり撫でたり押したり色々ありますが、一番NOが出るのは、「押す」なんだそうです。これはずいぶん前のガッテンで特集していたようです。もちろん、揉んだり撫でたりも効果があるので、「押す」を中心に色々なマッサージをするのが良さげです。自分はこの「育毛」が結構気になりました(笑)。

その他に「男性機能低下」への効果というのもありました。また、「認知症」にも効果がありそうということで研究が進められているそうです。この辺も興味深いですね。

コロナ感染症への治療効果

一番気になる、「NO」の「コロナ感染症」の治療効果ですが、現在研究が進められています。実際、アメリカにおけるコロナの医療現場では、コロナ患者に「NO」を吸入させるという臨床試験を行っているとのことです。アメリカ人のコロナ患者だった人がインタビューにこたえているのをテレビで見ましたが、「私は「NO」吸引で命が助かった」と言っていたのが印象的でした。肺炎で酸素が欠乏している状態になっていたのですが、「NO」吸引で血管が拡張して呼吸が劇的に楽になったとのことです。

また、コロナと血管障害との関係ですが、コロナに感染するといわゆるサイトカインストームにより血栓ができやすくなります。その血栓が剥がれ血流に乗って流れ着いたところで血管の詰まりを起こし、心筋梗塞や脳梗塞を発症させると言われています。そして元々血管に障害を持っている、いわゆる基礎疾患のある人は、よりリスクの高い状態にあります。
日頃から血管を柔軟で若い状態にキープしておくことで、コロナ感染後の重症化リスクを抑えられるかもしれません。

まとめ

こうしてみると、一酸化窒素(NO)を放出させて血管を拡張したり血管を柔軟にする、というのは多大なる健康効果があるようです。しかもそれは難しい方法ではなくむしろ簡単です。日頃から「NO」放出を意識した生活をしていれば健康を保てるかもしれません。そして副産物として毛髪が元気になってくれれば万々歳です!(笑)

 

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