ピロリ菌と胃がん|検査はどうやって?|除菌すればもう大丈夫?

ピロリ菌ご存知ですか。正式にはヘリコバクター・ピロリ菌。
このピロリ菌に感染していると胃がんになりやすいと言われています。胃がんに対して不安を感じている方は、自分がピロリ菌に感染しているかどうか知りたいところでしょう。

では、自分がピロリ菌に感染しているかどうかはどう調べればいいのでしょうか。
また、感染していた場合どうすればいいのでしょうか。
除菌をすれば大丈夫なのでしょうか。

いろいろ疑問が湧いてきます。

以前、父親が胃がん手術をしたことがあります。それ以来胃がんについて少し敏感になっていました。そんな折ピロリ菌のことを知ることになったのですが、自分の年齢や居住地域を考えると、きっと感染しているだろう、そしていつかは自分も胃がんになってしまうんじゃないかと不安を感じていました。

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ピロリ菌の感染と胃がんの関係

WHOは、ピロリ菌を確実な「発がん因子」と認定しています。これは、ほかの発がん物質、たとえばタバコやアスベストと同等ということになります。

ピロリ菌の感染から胃がんを発生させるメカニズムは以下のとおりです。

胃の中にピロリ菌が感染しその状態が長期間にわたって持続すると、胃の粘膜がうすくやせてしまう「萎縮」が進行します。やがてその一部が「腸上皮化生(ちょうじょうひかせい)」となり、胃がんを引き起こしやすい状態に変化していくというものです。

感染有無によるがん化発生率の違い

胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃炎などの患者を対象とした10年間にわたる調査では、胃がんになった人は、ピロリ菌の感染がない人では0%、ピロリ菌に感染がある人では約3%であるとと報告されています。つまりこの調査ではピロリ菌に感染していなければ胃がん発生は皆無であったということです。

逆に、胃がんになった人は、ほぼ全員ピロリ菌の感染歴があります。

以上のことから、胃がんは感染症とも呼ばれているくらいです。
調査・観察はまだ十分ではないと言えますが、調査結果からするとピロリ菌の「除菌」により、胃がんの発生率を減らす、あるいは無くすことができる可能性は高いと言えます。

ピロリ菌の検査と除菌方法

感染しているかどうかを調べる方法はいくつかあるようです。

● 内視鏡を使う検査

①迅速ウレアーゼ試験
ピロリ菌が作り出すアンモニアの量を調べ、菌がいるかどうかを判定します。

②培養法
胃粘膜または胃の組織の一部を採取して診断する方法で、採取した組織などを数日間培養して判定します。

③鏡検法
胃の組織を採取し、組織内に菌がいないかどうかを顕微鏡で調べる方法です。

● 内視鏡を使わない検査

①尿素呼気試験法
呼気から感染有無を調べる方法ですが、診断薬を服用し服用前後の呼気を比較して診断する方法です。簡単で精度の高い検査法のひとつです。

②血液の抗体測定
ピロリ菌に感染すると菌に対する抗体をつくります。血液中の抗体の有無を調べることで感染有無を判定する方法です。同様の方法で、尿を測定する検査方法もあります。

検査結果が陰性であれば安心か

自分は人間ドックのオプションである血液検査で調べてもらいました。
結果、陰性判定でした。

正直ホッとしましたが、てっきり感染していると思い込んでいたのでこの結果は意外でした。思わず受診した病院に連絡して、この判定結果で感染していないと判断していいのか、他の検査方法をやらなくていいのか、など問い合わせてしまいました。
病院からは他の検査は不要です、感染はありません、とハッキリ回答されました。

それでも不安が残ったので、次の人間ドックの問診でピロリ菌の感染について質問してみました。血液検査結果では陰性だったが、その結果で感染はないと判断してよいか。
先生の回答はこうでした。

「血液検査で陰性であればほぼ感染がないとみていいでしょう。(胃の内視鏡画像を見せてくれながら)それに、この画像を見た限りでは胃壁に感染の特徴が見られないので、感染はありませんね。(もっと詳しい説明がありましたがここでは割愛します)」
先生は消化器系が専門とのこと、専門家が保証してくれたわけですから安心です。

ということで、検査結果が陰性であれば感染している可能性はないと判断して大丈夫だと思います。とはいうものの、どうしても不安がある方は、内視鏡検査で胃の内部を見てもらうことです。専門家に直接診てもらうことで感染がないことを確実にしておけば安心です。

ピロリ菌の除菌

除菌方法

胃酸の分泌を抑える薬と、2種類の「抗菌薬」を一週間服用します。場合によっては胃粘膜の保護薬を併用することがあります。これにより、7~8割は除菌に成功します。

除菌治療後、ひと月以上経過したら、除菌が首尾よくいったかどうかの検査を必ず受けるようにしてください。うまく除菌できなかった場合は、再び除菌をする必要があります。

2回目では、2種類の「抗菌薬」のうち1つを1回目とは別の薬に変えて、除菌療法を行います(二次除菌療法)。

二次除菌療法をきちんと行えば、ほとんど場合で除菌が成功するようです。

除菌をすればもう安心か?

では、除菌治療を行いさえすればもう安心なのでしょうか。
きちんと除菌治療をすればほとんどの場合はピロリ菌は駆除されます。しかし、場合によっては除菌がうまくいかないことがあります。

それは、指示されたとおり薬を服用しなかった場合です。 自分の判断で飲むの中止してしまったり、飲むのを忘れてしまったりすると、除菌が中途半端になり、逆に薬に耐性を持つピロリ菌があらわれてしまうことがあります。そうなると中々除菌しにくくなってしまいます。

なので薬については、キチンと指示にしたがい、最後まで服用しましょう。

除菌の副作用はあるのか

除菌には薬品を使いますが、薬である以上 副作用があります。
主な副作用としては、軟便や下痢があります。また、味覚の感じ方が変わったり、中には肝臓の機能をあらわす検査値の変動が見られる場合があります。
まれに、かゆみや発疹など、アレルギー反応も出る場合があります。

しかし、副作用の心配より、感染していればやがて胃がんになるかもしれないという心配の方がはるかに大きいですよね。

ピロリ菌治療は健康保険適用か

感染しているか検査をして、感染している場合は除菌が望ましいですが、検査費用や除菌費用がどの程度かかるのか、健康保険がきくのか心配ですよね。

以前は、ピロリ菌の除菌治療は、胃潰瘍化十二指腸潰瘍などの場合にのみ健康保険が適用され、慢性胃炎等は適用対象外でした。

しかし、ピロリ菌感染者の多くが慢性胃炎を起こしていたことから、2013年2月より慢性胃炎も健康保険適用の対象となりました。これにより、ピロリ菌感染のほぼ全てが健康保険適用となりました。これで安心して除菌治療できるわけですね。

また、自治体によってはピロリ菌治療の費用を一部または全額を補助する場合があります。居住地の自治体に問い合わせては如何でしょうか。

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