夜中にトイレで目が覚めてしまうなど、夜間頻尿で悩まされている方は多いかと思います。コーヒーやアルコール類を控えたり、寝る直前トイレで絞り出してみたり、それでも行きたくなってしまう…。
自分もよくトイレで目が覚めました。
そんな中、先日NHKのガッテンを観ていたら夜間頻尿対策について取り上げていました。
自分はこの対策を実践してから、目が覚める回数があきらかに減りました。
夜間頻尿対策のヒントになるかと思いますのでご紹介します。
目次
ガッテンの番組内容
まずはガッテンお得意の実験からスタート。
76歳のお爺ちゃんと、20歳代の番組ディレクターのお兄ちゃんが丸1日共同生活して、どういう違いが出るかという実験です。
同じ食事を摂り同じ作業をしたり過ごすあいだのオシッコの回数や量を調べます。1日に摂取する水分量は二人ともまったく同じ。
寝る前まで、二人のオシッコ回数はだいたい同じですが、ディレクターの方が1回の量が多いという違いがありました。お爺ちゃんは量が少ないです。
そして就寝。二人とも就寝前は膀胱がカラッポの状態です。
ディレクターの方は1度も目が覚めずでしたが、お爺ちゃんは3回もトイレに起きてしまいました。しかも量が多い。いったいどういうことでしょう。
実験中、1日を通して身体の各部の水分量の変化を測定しています。
すると、お爺ちゃんの方だけ足の中の水分量が増えていくのがわかりました。ディレクターの方は増えていません。
筋肉内に水分が溜まる
その理由はこうです。
全身に血流が巡っていますが、心臓だけではなく腕や足の筋肉も血流のポンプ役を担っています。特に足からは重力に打ち勝って血液を汲み上げるには相当な筋力が必要になります。
しかし加齢とともに手足の筋肉が衰えてきます。そうすると血流が滞りがちになり、その結果、血液からしみ出した水分が筋肉内に溜まります。つまり足の筋肉が第2の膀胱と化している状態なのです。
そして就寝後、足の筋肉に溜まっていた水分が血液に戻り、その後膀胱内に溜まっていく経過を辿るわけです。
日中のお爺ちゃんの尿量が少ないのもそういう訳なのですね。
水分滞留対策
これを踏まえた対策が以下のとおりあります。主に足に水分が溜まるのを防ぐ対策ですね。
- 夕方に足上げ30分
- 弾性ストッキングをはく
- 塩分摂取量を減らす
- 飲酒を控える
詳しくみていきましょう。
<1.夕方に足上げ30分>
足上げすることで足に水分が滞留するのを抑制します。
① クッションなどで足を10~15cmほど高くした状態で仰向けになる。
② その状態で30分ほどキープする。
※ 夕方ごろがベスト。時間が早すぎたり遅すぎると効果が半減。
※ 夜間の睡眠が妨げられるのでその30分のあいだは眠らないようにする。
※ 膝が痛くならないよう、少し膝を曲げたり高さを調整したりする。
<2.弾性ストッキングをはく>
弾性ストッキングをはくことで、血管から足への水分流出を抑えます。
ドラッグストアなどで、むくみ対策用ストッキングが市販されています。
朝起きてから夕方まではき続けます。
※ 締付けがキツイと感じる場合は着用時間を短くするなど調整する。
※ 血流量が増えることで心臓への負担も増す。心臓病の方は医師に相談する。
<3.塩分摂取量を減らす>
塩分摂取量が多いと喉が渇きつい水分を摂りがちになり、夜間頻尿の原因となります。極力塩分を減らしましょう。
<4.飲酒を控える>
飲酒も影響があります。アルコールに利尿作用があることと、おつまみとして塩辛いものが食べがちになる、つまり塩分摂取が増えてしまうからです。飲むなとは言いませんが控え目で。
<5.かかと上げ下ろし運動>
番組ではやっていなかったのですが、「かかとの上げ下ろし運動」をすることで足の筋肉を強化するという方法もあります。つまり足の筋肉ポンプを鍛えることで下半身の血流を増進させ、水分滞留を抑制するというものです。
自分も日々仕事の合間などにやっています。
上下20回を1セットとして5セットぐらいを目標に始めましたが、今では10セットぐらいはやっています。
確かにこの運動をするようになってから夜中にトイレに起きる回数が減りました。
「かかとの上げ下ろし運動」については別記事にて詳しく書いていますのでそちらもご覧ください。
⇓
「その場スキップで減ってしまった毛細血管復活!|かかとの上げ下ろしもOK」
<まとめ>
夜間頻尿の原因のひとつとして、日中に足筋肉に滞留した血液の水分が、就寝後に血液に戻ることが考えられる。老化に伴う筋肉の衰えが原因。
<足筋肉水分対流防止対策>
①夕方足上げ30分
②弾性ストッキングをはく
③塩分摂取量を減らす
④飲酒を控える
⑤かかと上げ下ろし運動をする